Effects of total parenteral nutrition containing essential trace elements on their concentrations in rats.
- 1 January 1989
- journal article
- abstracts
- Published by Japanese Society for Hygiene in Nippon Eiseigaku Zasshi (Japanese Journal of Hygiene)
- Vol. 43 (6) , 1140-1148
- https://doi.org/10.1265/jjh.43.1140
Abstract
近年,完全静脈栄養(TPN)法の発達により外科領域を始め各科領域の治療成績は飛躍的に向上した1)。しかし,極めて純粋な栄養成分のみを投与する本法は,その適応症の拡大ならびに長期使用例の増加に伴い,経口栄養時には考えられなかった種々の微量元素欠乏症を伴うことが明らかとなり問題となっている2~5)。ところで,血中の微量元素濃度は必ずしも組織中の微量元素濃度と相関を示さないことが指摘されているが6,7),臨床においては症状の出現あるいは血中濃度の変化から生体内微量元素の欠乏状態を推定しており,各元素の補給量も血中濃度を頼りに判断しているのが現状である3,4)。従って,TPN法施行時の微量元素の生体内動態と血液中濃度との関係を明らかにしておくことは,意義のあることと考えられる。今回我々は,この点を明らかにするため,TPN用微量元素混合液(TE-5)を補給あるいは補給していないTPN液でラットを飼育管理した際の血液および諸組織中微量元素含量の変動を,鉄,銅,マンガンおよび亜鉛について検討した。This publication has 0 references indexed in Scilit: