Indication and Limitation of Endoscopic Surgery of Early Gastric Cancer. An Analysis of 290 Early Cancers Operated on and 65 Early Cancers Treated Endoscopically.

Abstract
切除早期胃癌290例を対象としてリンパ節転移と癌の浸潤様式について検索し, 内視鏡的治療65例についてその背景因子と治療成績を分析し, 内視鏡的治療, ことに内視鏡的粘膜切除法 (EMR) の適応と限界について検討を行って, 次のような結果を得た.(1) 根治的な内視鏡的治療としてはEMRを行うべきである.(2) EMRで得られた標本にsm浸潤が認められればリンパ節転移の可能性が高くEMRの限界と思われるので, 手術の適応である.(3) EMRの切除粘膜の大きさは平均1.5cmであり, 切除範囲としてはこの辺りに限界がある. したがって, 根治的EMRの適応は,(4) リンパ節転移の面からは隆起型と高分化型では2.0cm以下, 陥凹型や低分化型では1.0cm以下であり,(5) 両側断端に非癌部を最低2mm残すことを考慮すると1.0cm以下の微小・小胃癌が最も安全な適応である.(6) 以上の条件を満足すればEMRは外科手術と同等の根治的治療となり得る.

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