ESR Lineshape of Cu2+ and γ-Induced Cd+ in Soda Borate Glasses

Abstract
ソーダ・ホウ酸塩ガラスの広範な組成域でスピン・プローブであるCu2+とγ線照射で生成したCd+のESRスペクトルの線形を解析することによって, ガラスに固有な構造の分布を反映するESRパラメーターのゆらぎを評価した. 得られた結果は次のようにまとめられる. (i) Cu2+の線形は配位子場強度が構造のランダムネスを反映してガウス分布すると仮定し, それから変換で導かれるひずんだ形状をもつg||の分布関数を多結晶体に対する線形の表現に導入することにより, よく再現できた. g||のゆらぎの大きさはガラス組成に強く依存し, 次の順に増大することが分った. III2O]〓13mol%, II: 20〓[Na2O]〓35, III: 55〓[Na2O]〓70の組成域を表わす. (ii) Cd+の超微細構造の線形は等方性超微細結合定数aのゆらぎが線形を支配していると仮定して解析した. 求められたaのゆらぎの大きさはI≅III2O含量とスピン・プローブの種類による差異を, ガラスのネットワークやプローブイオンのまわりの化学結合の強度に基づいて議論した.

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