Mucin-producing cholangiocarcinoma with obstructive jaundice: Report of two cases
- 1 January 1980
- journal article
- Published by Japan Society of Hepatology in Kanzo
- Vol. 21 (8) , 1068-1076
- https://doi.org/10.2957/kanzo.21.1068
Abstract
特異な原因で閉塞性黄疸を来たした2症例を報告する.本症例の閉塞性黄疸は,肝内胆管癌より産生されたムチンにもとづくものであり,拡張した肝内胆管から総胆管に到るまで,その内腔に粘調なムチンが充満していた.いずれも,組織学的には,乳頭状腺癌の像を呈するムチン産生肝内胆管癌であり,管内性発育を示し,他臓器への浸潤転多は認められなかった.ムチン産生肝内胆管癌は稀ではないとの報告があるが,本症例のような機転にもとつく閉塞性黄疸の症例は,内外を通じて数例に満たない.ムチン産生肝内胆管癌には,肝吸虫症の合併が高率であるとの報告があり,本症例も組織学的には,肝吸虫症の関与が示唆されるが,虫体は確認出来なかった.診断に関して,胆道造影で胆道内に異常陰影がみられた場合,稀ではあるが,本症例の様なムチンの存在の想定も必要と思われる.Keywords
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