Electrosynthesis of2, 5-Diacyloxy-2, 5-dihydrofurans
- 1 January 1969
- journal article
- Published by The Chemical Society of Japan in The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan
- Vol. 72 (10) , 2289-2292
- https://doi.org/10.1246/nikkashi1898.72.10_2289
Abstract
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中で,フラン共存下に種々のカルボン酸(芳香族および脂肪族酸)を,支持塩に塩化テトラエチルアンモニウムを用い,白金円板を両極として定電流電解し,2,5-ジアシロキシ-2,5-ジヒドロフラン(I)の合成を試みた。 用いたすべての酸から,例えば吉草酸42%,ケイ皮酸40%,2-チオフェンカルボン酸40%とかなり良い電流効率で対応するIが得られ,DMFを溶媒とする電解反応がIの一般的な合成法として有用であることがわかった。 種々のカルボン酸から得られたIは,シリカゲル-クロロホルムのカラムクロマトグラフィーによって,cis体(IA)とtrans体(IB)に分け,融点,元素分析,赤外およびNMRスベクトルの測定を行ない確認した。なお,NMRにおいて,2,5-ジヒドロフラン環の2,5位の陽子シグナルはcis体の方がtrans体よりも平均0.23ppm高磁場側に現われ,IAとIBを判別するのに有効である。 また,いずれの酸においても,Iのほかに酸が溶媒のDMFと反応して生成したN-アシロキシメチル-N-メチルホルムアミド(II)が数%の電流効率で得られた。This publication has 0 references indexed in Scilit: