Serum Ornithine Carbamyl Transferase (OCT) activity: Useful parameter of hepatocellural damage in chronic alcoholics

Abstract
慢性アルコール中毒者において血清OCT活性を測定しその臨床的意義について検討した.国立アルコール症センター久里浜病院に,昭和51年から52年に入院した127名のアルコール中毒者について,血清OCT活性の測定および従来の肝機能検査,さらに16名については肝生検を施行し組織学的検索を行った.入院時OCT活性の平均値は27.8±26.0IU/L,GOTは,84.0±62.7U,γ-GTPは,245.0±229.5mU/mLであった.退院時には,OCT,5.9±3.1IU/L,GOT, 26.1±17.1U,γ-GTP,40.1±30.5mU/mLであった.次に異常率をみると,入院時OCTは76%,γ-GTPは94%,GOTは73%であり退院時ではOCTは11%,γ-GTPは36%,GOTは15%であった.血清OCT活性と肝生検組織所見とを対比すると,Central hyaline sclerosis, Fattymetamorphosis,およびSpotty necrosisの変化の程度と相関する傾向が認められた.以上,肝ミトコンドリア由来の血清OCT活性の測定は慢性アルコール中毒者の肝障害の診断と経過の判定に有用であり,今後の応用が期待される.

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