Extraction of neutral limonoids from citrus seeds.

Abstract
カンキツ種子中の中性リモノイドの抽出・回収方法に関して考察を行い次の結果を得た. (1) 従来,種子はリモノイドの蓄積の場であり,種子に含まれるリモノイドは大部分が生化学的に不活性なダイラクトン型であるとされてきたが,かなりの割合のモノラクトン型リモノイドも含まれていることが明らかになった. (2) カンキツ種子(生種子)から酵素(リモニンD環ラクトンヒドロラーゼ)によってリモノイドを効率よく抽出する最適条件は酵素反応をpH7,室温で20時間行ったときであった.このとき,抽出収量はモノラクトン型およびダイラクトン型リモノイドの総量を示す. (3) カンキツ種子の分析時におけるダイラクトン型リモノイドの定量を行うには,生種子を凍結乾燥させ,脱脂後溶媒抽出してHPLC分析を行う方法が最も有効である. (4) リモノイドの抽出・回収量を向上させるために試料の前処理の検討を行った.その結果, pH2.0に調整後,加熱しダイラクトン型リモノイドに変換する方法が有効であった.また,加熱乾燥温度の影響に関しては,リモノイドの抽出収量にほとんど差がなかった.

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