Immunohistochemistry of transforming growth factor .BETA.1 in acute liver injury.
- 1 January 1992
- journal article
- Published by Japan Society of Hepatology in Kanzo
- Vol. 33 (11) , 839-848
- https://doi.org/10.2957/kanzo.33.839
Abstract
ラットの火傷肝損傷域におけるtransforming growth factor β1 (TGF-β)の果たす役割に関して検討した.障害1時間後(1H):損傷域に,TGF-βとFNを認めた.6H:主に壊死部に炎症細胞を認め,血小板によるTGF-βの産生や,多核白血球,単球系細胞によるTGF-βやfibronectin (FN)の産生を認めた.12H:炎症細胞の局在は,壊死部辺縁へ移行する傾向を認めた.24H以降:壊死部辺縁では,まず,TGF-βの,その後FNやtype III collagen (col.)を認め,類洞内皮細胞,肝細胞,Ito細胞などによるTGF-β, FN, type III col.の産生を認めた.plasma FN値は1Hで87±4μg/mlと低下したが,24Hで167±25μg/mlの値を示した.以上より,急性肝障害の極く初期では,損傷域の炎症細胞により産生されたTGF-βは,同領域でのFNの局在の増強と,それに伴う細胞浸潤に関与し,その後,肝の細胞でも産生され,FNやtype III col.の局在の増強に関与していることが示唆された.Keywords
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