Abstract
C4光合成をC3型の作物に導入することは, 作物の生産性向上に有効であるように思われる. しかし, C3植物にもC4光合成酵素遺伝子はすべて備わっており, 葉肉と維管束鞘の組織分化も存在する. またC4植物の進化過程を調べると, C4光合成は万能ではないことがわかる. C4光合成における構造と機能の関係, 遺伝子発現, 進化に関するこれまでの知見を整理し, C3植物とC4植物の本質的な違いを考察するとともに, C3型作物の生産性向上のための条件を検討した.

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