Preparation of Hydroxyapatite Whiskers by Hydrothermal Method.

Abstract
ヒドロキシアパタイト(HAp)の化学的性質の一つである結晶学的異方性を積極的に活用するため,c軸方向に伸長したホイスカー状HAp結晶を合成する方法について検討した.湿式法で調製したHApスラリーにクエソ酸を加えて溶解した液をオートクレープに入れて,180~220℃,0~10時間の条件で水熱処理した.固形分濃度1.7wt%のHApスラリーから調製した試料の場合,200℃,3時間以上の水熱処理により,長さ10~30μm,直径約0.5μmのHApホイスカーが単相で得られた.しかし,3時間未満の水熱処理では且Apとモネタイトの混合相が析出して,時間が短いほどモネタイトの割合が高かった.これに対して,固形分濃度4.4wt%のスラリーを用いた場合には,クエソ酸添加量を変化させても,得られた析出物はいずれも板状のモネタイトが主で,HApは少量の長さ5μm以下の微細な結晶しか見られなかった.

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