Carboxylation of Oleic Acid with Carbon Monoxide and Water in the Presence of Concentrated Sulfuric Acid Catalyst

Abstract
濃硫酸を触媒として,オレイン酸に一酸化炭素および水を付加させ,分枝状二塩基脂肪酸を合成するときの硫酸濃度,反応温度,原料オレイン酸の滴下速度などの条件がオレイン酸のカルボキシル化率などに及ぼす影響について検討した。原料オレイン酸は,濃硫酸および一酸化炭素を入れた四つロフラスコ中をかきまぜつつ,滴下され,反応後,触媒を含めた生成物全量を氷・水混合相中に注ぎ,生成物と触媒を分離した。反応温度30~-10℃の範囲では低温ほど,また10℃で,オレイン酸の滴下速度の小さいほどオレイン酸のカルボキシル化率は増加した。硫酸濃度80~100%の範囲では,カルボキシル化率は90%以上で大きく,濃度の増加とともに増加し,濃度約98%で最大値(カルボキシル化率80%)が得られた。また,硫酸濃度90%以下ではオレイン酸の水和反応が進むことが認められた。

This publication has 0 references indexed in Scilit: