Histopathogenesis of Bracken Fern-induced Experimental Tumor of Urinary Bladder

Abstract
ワラビ(pteris aquilina)の腫瘍原性について, ラット(211例)を用いて実験的研究を行った. そして特に膀胱腫瘍について組織形態学的検討を試みた. ワラビ給与例では膀胱の他, 小腸, 皮下, 腎臓および口蓋に腫瘍の発生を認め, ワラビの著しい腫瘍原性が確認された. 組織学的に膀胱には良性から悪性性格を示す乳頭腫(60例), 移行上皮癌(9例), 腺癌(2例), 腺維腫(6例), 平滑筋肉腫(2例), 血管腫(1例)が認められた. 腫瘍の発生はワラビ多給群において, より高率かつ悪性であった. 上皮性腫瘍の発生に対して粘膜上皮層の水腫および好酸性紡錘形細胞の出現を伴う上皮層の増生並びに肥胖細胞の動態が注目された.