A case of nephrotic syndrome with a peculiar glomerular lesion.
- 1 January 1989
- journal article
- case report
- Published by Japanese Society of Internal Medicine in Nihon Naika Gakkai Zasshi
- Vol. 78 (3) , 379-386
- https://doi.org/10.2169/naika.78.379
Abstract
ネフロ一ゼ症候群を呈した41才女性に非常に特異な腎糸球体病変を認めたので報告する.すなわち,糸球体毛細血管の著明な拡張とその中に脂質と思われる物質の沈着が認められた(lipoprotein glomerulopathy).腎機能はほぼ正常で, 1日尿蛋白量は8~10gであった.血中脂質代謝の検討では, IIbあるいはIII型の高脂血症を示し,特にアポEの上昇が顕著であった.高脂血症の治療と抗凝固療法により尿蛋白量の一過性の改善が認められた.本例の姉にも同様な腎組織所見と脂質代謝異常がみられていることから,本症発症になんらかの家族的因子が関与している可能性が示唆された.しかし,本症と脂質代謝異常の因果関係は明らかでなく,今後さらに検討が必要と思われた.This publication has 0 references indexed in Scilit: