Mechanism of Action of Clotrimazole

Abstract
新抗真菌剤clotrimazoleのCanda albicans細胞の膜系に対する作用ならびに結合に関して検討した。 本剤は殺菌的濃度 (20~30μg/ml) でC. albicans菌体よりK+, 260mμ 吸収物質などの菌体内成分を速やかに遊出せしめる一方, 静菌的ルベル (2.5~10μg/ml) では逆に遊出阻害が認められる。殺菌的濃度 (30μg/ml) で本菌のプロトプラストの萎縮続いて崩壊を誘起する。 本剤 (30μg/ml) を菌液に加えると速やかに菌体へとりこまれ, 30分後外液よりも130倍高い菌体内濃度を示した。しかし, それ以後になると, とりこまれた薬剤の大部分は再び外液中に遊出される。薬剤とりこみに際して細胞膜で吸着がおこり, いつたんとりこまれると, 薬剤の大部は細胞膜その他膜系構造に結合して存在する。 本剤は細胞膜脂質層のモデルとして用いた人工リン脂質小球 (リボゾーム) の透過性を著しく亢進するが, その作用の強さは脂質膜中のステロールの有無とは無関係である。

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