UTILITY OF NEBRASCA CALF DIARRHEA VIRUS (NCDV) ANTIGEN IN DETECTION OF ANTIBODY AGAINST HUMAN REOVIRUS-LIKE AGENT
- 1 January 1978
- journal article
- abstracts
- Published by Japanese Association of Virology in Uirusu
- Vol. 28 (1) , 1-9
- https://doi.org/10.2222/jsv.28.1
Abstract
ヒトレオウイルス様因子 (HRLA) あるいはウシレオウイルス様因子 (NCDV) を抗原に用いて測定した下痢症患者ならびに非患者の年齢別血清抗体価の比較検討の結果, 次のような成績を得た.1. 患者血清ではHRLA-CF抗体とNCDV-CF, -PT (counter-immunoelectro-osmophoresis による沈降反応), -NT (中和) 抗体との間には高い相関関係が見られ, その強さはNCDV-PT=NCDV-NT>NCDV-CFの順であった. 学童患者血清ではNCDV-CF抗体価に比して-NT抗体価が高い傾向が見られた.2. NCDV-CF, -NT抗体価の年齢分布を検討した結果, 患者の多発する1歳前後よりCF, NTともに高い例が増加し, 中和抗体陽性者は年齢とともに増加し, 成人では96%に達するが, CF抗体は学童期を過ぎるとやや減少して成人で陽性率63%を示した.以上, 患者群でHRLA-CF抗体の上昇にほぼ平行してNCDV-NT, -CF抗体の上昇およびNCDV-PT抗体の出現が検出され, これらのうちNTおよびPT両反応の感度が高く乳幼児の初感染における本症の血清学的診断に適していると考えられた. いっぽう, 過去の感染の累積を知る意味での血清疫学的調査にはHRLAの代用としてNCDV-NT反応が, 現時点ではもっとも有用であることが判明した.This publication has 0 references indexed in Scilit: