Determination of trace amounts of phosphorus and boron in steel and simplification of classified calibrations by ICP-AES using micro injection technique.

Abstract
マイクロインジェクション法をICP-AESに適用し,高濃度溶液の直接分析による鉄鋼中微量分析の定量下限向上を検討した.300μlの試料溶液を噴霧すれば,濃厚あるいは高濃度塩溶液(約10%)も詰まりを生じることなく,連続分析が可能であり,又試料と洗浄液の間に空気分節を作ることによって,試料の希釈を防止できることが分かった.更に発光ピーク全体を積分して,バックグラウンド補正を併用すれば,(酸,鉄などの)マトリックスの影響が抑制できる.これにより,従来のようにマトリックスにより検量線を使い分ける必要がなくなり,検量線の一元化が可能になった.本法による分析精度は鋼中のリン4.77ppmでσ=0.26ppm,ホウ素0.74ppmでσ=0.11ppmであった.ICP-インジェクション法は極微量分析に有効な方法であると同時に,更にセラミックスなどの多量の融剤での融解が必要な試料の分析にも適用できる.

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