On the Redistribution of Heat in the North Pacific Ocean
- 1 January 1968
- journal article
- Published by The Oceanographic Society of Japan in Journal of the Oceanographical Society of Japan
- Vol. 24 (5) , 220-233
- https://doi.org/10.5928/kaiyou1942.24.220
Abstract
時間, 空間的に変化する熱供給を受けながら, 北太平洋表面層の温度分布を維持する過程を分析する。ここでは, 水平及び鉛直移流, 混合過程, 熱の貯留を考える。 北太平洋へ入る (表面からの) 熱供給の過剰分は, 約800万m3/secの鉛直大循環と釣合っている。熱を得る海域から熱を失う海域へ, 水平循環によって熱が輸送される。この循環は熱供給と表面温度から計算され, 亜熱帯高気圧性循環においてわずかに1,000万m3/secの輸送を要するのみであることが示される。従って, すべての水平熱輸送は薄い表面層のみで行なわれる。必要とされる熱供給を観測されたものと比較すると湧昇域の場所と強さ, および水平渦動拡散の寄与がどのくらいであるかについて結論を与えることが出来る。表面水温と熱供給の季節変化を比較し, 30~70mの深さの混合層が影響を受けることが示される。もし混合層の深さが変るとすると熱供給の季節変化分全体をその場所で貯留することが出来るが, 晩冬にあらわれる混合層厚の最大は, もっと時期が遅れることになろう。熱供給と表面水温の間の位相の違いの一部は水平移流で説明出来る。したがって, 表面水温に対する効果という点で, 熱の移流と混合層厚の変化とはほぼ同程度の寄与をしていると推定出来る。This publication has 3 references indexed in Scilit:
- The average annual heat balance of the North Pacific Ocean and its relation to ocean circulationJournal of Geophysical Research, 1965
- THE ANNUAL AND SEMIANNUAL VARIATION OF SEA SURFACE TEMPERATURE IN THE NORTH PACIFIC OCEAN1Limnology and Oceanography, 1965
- The thermohaline circulation in relation to the general circulation in the oceansDeep Sea Research (1953), 1961