Synthesis of Acrylic Acid by the Vapor Phase Catalytic Oxidation of Acrolein with Vanadium Pentoxide Catalyst

Abstract
五酸化バナジウム触媒をもちいたアクロレインの気相接触酸化によるアクリル酸合成反応において,アクリル酸の収率を増加させる効果のある改質剤,ならびに触媒調製条件の探索をパルス法でおこなった。一部の触媒について流通法実験をおこない,パルス法と流通法との対応を調べた。改質剤の電気陰性度と改質剤としての効力の有無とのあいだに関連が認められた。すなわち,電気陰性度の大きいリン酸,硫酸,酸化モリブデン,ホウ酸,二酸化テルルおよび酸化タングステンがこの順序で改質剤としての効力をもつことがわかった。電気陰性度の小さい硫酸カリウムには改質剤として負の効力があり,電気陰性度が中程度である酸化クロム,酸化チタンおよび酸化スズには効力がなかった。酸化スズには別に反応温度を引下げる効力があった。五酸化バナジウム-リン酸触媒は前処理温度が高くなるにしたがって活性が低下するが,アクリル酸選択収率は前処理温度500℃の触媒がもっとも高く72%であった。パルス法を触媒の改質剤の探索あるいは触媒調製条件の検討に適用した場合,その結果は流通法と傾向がよく一致した。しかし担体の探索では両法の間に対応は認められなかった。

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