Successful treatment of chronic hepatitis C with interferon .ALPHA. in a hemodialysis patient.
- 1 January 1992
- journal article
- Published by Japanese Society for Dialysis Therapy in Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy
- Vol. 25 (4) , 385-389
- https://doi.org/10.4009/jsdt1985.25.385
Abstract
我々は輸血後C型ウイルス肝炎を合併した透析患者にインターフェロン (IF) αを投与し著効を得たので報告する. 症例は血液透析歴6年の38歳男性で, この間計50単位の輸血を受けており, C100-3抗原 (Chiron社) を用いたHepatitis C Virus抗体陽性の慢性肝機能障害 (血清GPT値100mU/ml前後), 肝生検組織上グリソン鞘へのリンパ球浸潤がみられた. これに対し, IFα300万単位連日2週間続いて週3回筋注を6か月行ったところ, 最初の1か月でGPTは正常化した. 6か月目には, その他の肝胆道系由来血清酵素値も正常化し, 肝生検組織像では炎症所見が消失していた. 投与開始後7か月目にIFαの血中濃度を測定したところ, 投与2日後でもIFαが残存しており, 単回筋注後も健常人対照群に比し, ピーク値の高値, 消失時間の遷延がみられた. またPAN膜を用いて行ったECUMの濾液中にもIFαは検出されなかった. IFαの副作用として, 脱毛, 白血球減少が認められたが治療を中止するほどではなく, 投与終了後にはいずれも改善した. 投与量, 長期的予後についてさらに検討が必要なものの, IFαは従来の対症療法と異なり積極的に肝機能の改善を期待できることから透析患者のC型肝炎に試みる価値のある治療薬と思われる.Keywords
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