Investigation on Effects of Temperature and Pressure Gradients in Specimen on Structural Change of Carbon Heat-treated under Pressure
- 1 January 1968
- journal article
- Published by The Chemical Society of Japan in The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan
- Vol. 71 (6) , 812-815
- https://doi.org/10.1246/nikkashi1898.71.6_812
Abstract
炭素を加圧加熱処理すると,その(002)回折線図形は複合図形となり,乱層構造成分Asと黒鉛構造成分Gsとから成る混合物に変わることが知られている。本実験では試料内の温度および圧力勾配がこの構造変化に及ぼす影響を検討した。試料の高さ方向( すなわち長さ方向, 加圧方向) の温度勾配を熱電対で実測し, また発熱体に接して置いた圧力媒体パイロフィライトの変質層の厚さより推定した。粒状のPV-7 炭を5kbで1100~1900℃ に処理して得られた長さ約6mm の試片について見た結果, 中央部の幅2mm 以内では温度勾配はほとんどなく, 中央より3mm 離れた端部の温度は中央部より10 % 低温であった。中央部の温度均一部分でも, 5kb, 20分処理の場合1460℃ 以上では複合図形を示した。その場合, 端部も複合図形を示し, 成分Gs の増加は中央部より遅れを示した。圧力勾配の影響は試料高さを変えて検討した。処理温度に伴う複合図形の変化は試料高さを変えても変わらなかった。これらの事実から,高圧下加熱処理炭素の複合(002)回折線図形の出現は,温度および圧力勾配でなく高圧であるということのみによる現象であると結論した。This publication has 0 references indexed in Scilit: