Miniaturized detector of sulfur dioxide based on the flow conductometry of an absorbing solution.
Open Access
- 1 January 1998
- journal article
- Published by Japan Society for Analytical Chemistry in BUNSEKI KAGAKU
- Vol. 47 (10) , 727-734
- https://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.47.727
Abstract
溶液導電率法に基づく小型なSO2検出器の構築を図った.本法は従来のバッチ法とは異なり,連続測定が可能である.又,同じ基板の上に流路と導電率測定電極があり,デッドボリュームを極めて小さくしている.ガラスエポキシ基板にフォトリソグラフィーとスパッタリングにより導電率測定用の白金電極を形成した.この上にテフロンシートやガス透過膜を組み合わせて,溶液の流路やガス吸収部を形成した.幅2mm,厚み0.5mmの流路に硫酸-過酸化水素水溶液を圧送で流し,ガス透過膜で隔てた反対側に試料大気を流す.SO2はガス透過膜を通って吸収液に溶け込み吸収液の導電率が上昇する.ガス吸収部の上流及び下流側に設けられた白金電極により,導電率の変化を測定して,SO2濃度を計測する.感度や応答時間は,吸収液流量に大きく依存するが,今回の系での標準的な流量はわずか20μl min-1であり,長期の測定でも携帯が可能な消費量である.上記の流量のとき,10ppb~1ppmのSO2が測定可能であり,1ppm当たりの導電率変化0.971の感度を得た.同条件での応答時間(T90%)は82秒であった.妨害ガスの影響も多少見られるが,CO2に対する感度はSO2の約1/30000であり,簡易的な測定には十分である.本研究は,今後,電気的な送液ポンプを内蔵したりしたμTASの構築を行う足がかりにもなった.This publication has 0 references indexed in Scilit: