An autopsied case of primary hepatic malignant lymphoma with cirrhosis and hepatocellular carcinoma.

Abstract
症例は58歳,男性.易疲労感を自覚し当科を受診し,肝機能障害を指摘された.初診より4年後に吐血し,当科へ入院.入院時,結膜に貧血及び黄疸を認めた.表在リンパ節は触知せず,腹部で,肝臓を3横指触知し,中等量の腹水を認めた.肝機能検査では血清総ビリルビン5.7mg/dl, GOT 3,730mU/ml, GPT 890mU/ml, Al-p 815mU/ml, LDH17, 108mU/mlであり,isozymeでは5型が30.8%と優位であった.なお,AFP 272ng/ml, CEA3.1ng/mlであった.腹部超音波検査では,肝臓に,2~3cm大のhypoechoic腫瘍を多数認めた.入院第2病日に,胃潰瘍より再出血し,ショック状態に陥り死亡.剖検の結果,肝臓は2,600gと腫大し,鶏卵大までの黄白色,髄様の多数の腫瘍で占められている肝硬変であった.腫瘍は小型の異型リンパ球で構成されており,LSG分類の瀰漫性リンパ腫,小細胞型と診断された.また,右葉後下区域には5.3×4.6cm大のEdmondsonII型の肝細胞癌も合併していた.

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