Fractionation of coal tar pitch with iodine.

Abstract
コールタールピッチのクロロフォルム可溶分をヨウ素分子を利用して分別を行い, ヨウ素により沈殿を生ずる成分(Fr-1A, Fr-2A) および沈殿を生成しない成分 (Fr-3) に分離した。それぞれの分別物の化学組成分析を水素炎イオン検出薄層クロマトグラフィー法 (TLC-FID) を用いて調べた結果, 沈殿を生成する成分 (Fr-1A, Fr-2A) にはレジン分が50%以上濃縮されることが明らかとなった。また分別物の1H-NMRの解析によりFr-1A, Fr-2A成分には1.0-1.99ppmのβ位のメチレン基, メチン基およびナフテン水素に富む成分が濃縮されていることが判明した。このようにヨウ素を用いるコールタールピッチの分別法は化学組成の違いに基づいての分離法として有効な手法となることを示した。

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