Ultrasonic Absorption of Polystyrene in Decalin
Open Access
- 1 January 1970
- journal article
- Published by The Chemical Society of Japan in Nippon kagaku zassi
- Vol. 91 (11) , 1042-1046
- https://doi.org/10.1246/nikkashi1948.91.11_1042
Abstract
ボリスチレン-デカリン溶液の超音波吸収を10-80℃の温度範囲で測定した。 ポリスチレソ-デカリン溶液の70℃近傍の異常は,超音波吸収では6-20MHzでの吸収量の異常な増加として観測されたが,この吸収過程は温度,周波数の変化には無関係に60-80℃の温度領城に現われた。この70℃近傍の異常は溶液中の高分子鎖の局所的な安定構造の変化による溶液の密度のゆらぎによるものであると考えた。この70℃近傍での超音波吸収の異常な増加を別にすれば,これまで同様すべての温度でΔα/f2-fの関係は単一緩和過程を示したが,これまでとは異なり緩和周波数frは温度の増加とともに減少した。この結果からCrank-Shaft模型で溶液中のポリスチレン分子鎖の回転にともなうエネルギー差は,ΔHo=1.O2kcal/mol,Arrhenius型の活性化エネルギーΔH21=-2.57kcal/molを得た。この負の活性化エネルギーは,溶液中でのボリスチレン分子鎖の回転異性化反応に関与する振動様式の数が,少なくとも20-30は存在するためであると考えた。This publication has 0 references indexed in Scilit: