Acute hepatitis A superimposed on liver cirrhosis - A report of four cases.

Abstract
肝硬変症にA型肝炎を合併した4例を経験し臨床症状,検査所見および肝組織像について検討した.4例とも症状や検査所見は通常のA型肝炎よりも重篤で2例に腹水と意識障害をみた.A型肝炎合併前の肝機能に回復するのに長期間を要したが,いずれも生存した.組織学的には急性期に肝生検を施行した2例中1例で亜広汎性壊死を認めたが他の1例では壊死は著明ではなかった.回復期の腹腔鏡検査ではすべて結節肝を示し肝硬変症と診断した.IgManti HAVは高値が長く持続した.HBV carrierの2例では有意のHBV関連抗原抗体系の変動を認めなかった.肝硬変症に合併するA型肝炎は重症化する傾向にあり,肝硬変症憎悪時にはA型肝炎ウイルスに関する血清学的検索を行なうことが重要と思われた.

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