Infrared multiple-photon decomposition of perfluorodimethyl ether.

Abstract
CO2パルスレーザーによるペルフルオロジメチルエーテルの赤外多光子解離反応の主生成物は,フッ化カルボニル(ペルフルオロジメチルェーテルの消費量に対する生成収率:54%),一酸化炭素(24%),ペルフルオロエタン(37%),およびペルフルオロメタン(5%)であり,ペルフルオロェチレンやペルフルオロアセチレンも少量(1%以下)生成した。レーザーパルス数,レーザー波長,フルエンス,およびエーテルの圧力の変化により,分解収率,生成収率そして生成物分布が変化した。この分解反応は,多光子吸収によって生成した高振動励起状態のエーテルにおけるC-O結合開裂によって開始され,トリフルオロメチルラジカルとトリフルオロメトキシルラジカルを初期的に生成し,引きつづくラジカルの分解反応およびラジカル同志の反応により生成物にいたることがわかった。また生成物である一酸化炭素中の(18O/16O)の同位体比を1測定した結果,適当な実験条件下で18Oを含むエーテルの選択的分解が起こることが判明した。エーテル3.5Torrの場合,18Oの分離の選択性はレーザー波長940.55cm-1で最高値(2.5)となったが,パルス数,フルェンスおよび圧力の増潴とともに低下した。

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